元美大生が見た!ブルーピリオド実写はひどい?か?

ライフ

2021年10月にテレビアニメ化され、その独特な美術描写とストーリーで大きな反響を呼んだ『ブルーピリオド』。2024年8月にその実写版が登場し、原作ファンや映画好きから多くの意見が飛び交っています。

「ひどい」と感じる人もいれば、「素晴らしいリスペクトだ」と評価する人もいる、まさに賛否両論の作品。今回は元美大生の視点から、実写版『ブルーピリオド』を深掘りします!

★★★「本ページはプロモーションが含まれています」★★★

最初に実際に美大予備校で一浪して、多摩美術大学と東京造形大学に合格した私(東京藝術大学には落ちました)の感想から率直言います

素晴らしい絵=上手い絵ではないという事(この物語の中にも出てきます)、そしてそれは作者がその対象物やテーマをどう感じ、どのくらいの熱量でどう表現するかにかかっています。

その意味で言えば、私はこの映画を観て冒頭数分からこの映画スタッフさん&キャストさん達の素晴らしい作品を作りたいという熱(それはどれだけ精密に事実を再現したか、具現化が難しいと思われる感情や熱を表現したかに現れていました)をビシビシと感じ、自分が受験生だった頃に真っ直ぐと毎日毎日毎日毎日情熱を燃やして絵を描いていた日々を想い出し、また情熱の扉が開きました。

それほどに素晴らしい作品でした。忖度なしです。

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改めて『ブルーピリオド』とは?

2017年6月24日発売の8月号から講談社さんの『月刊アフタヌーン』さんに掲載された山口つばささんによる日本の漫画。2024年12月現在も連載中。

『ブルーピリオド』のあらすじ
今まで何をしてもリアリティを感じられなかった主人公の矢口八虎(やぐち やとら)高校2年生が、絵を描くことの楽しさに目覚め美術大学受験予備校や入学試験での苦悩、実在する国立の美術大学の東京藝術大学の学生として美術を学んでいく姿を描いた青春群像劇。

実写映画はその最初から大学受験までの物語。

調べてみた所、コミックDAYSさんのサイトから立ち読みできます!↓

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ブルーピリオド作者は誰?

私はず〜っと作者は男性だと思っておりましたが
作者の山口つばささんは女性で、実際にご自身が現役(高校三年生の受験)で合格した方。
都立芸術高校という美術の授業が週に10時間以上ある美術系の高校に通っていらしたようです。

東京藝術大学を卒業した経験を活かし、美術のリアルな世界を描き出しています。物語は「美術=夢」としてだけではなく、その苦しさや努力をもリアルに表現しているところが特徴。

主人公が描いても描いてもまだ上がいて、うまくいかないともがく姿は、美大を目指して絵を描き続けた人だけでなく、何かに一時でも向き合った事のある人には刺さると思います。

もちろん私もガン刺さりしました(笑)

映画『ブルーピリオド』の注目キャスト 実写はひどい?か?

実写版で話題となったのが、キャスト陣の熱演ですが、その中でも印象的だったキャストさんは

  • 主人公:矢口八虎役を務めるのは、若手実力派俳優、眞栄田郷敦さん。
    最初は何を考えているのか分からない位整ったお顔の眞栄田郷敦さんが、絵を描く魅力に引き込まれ、徐々になりふり構わず本気で絵に向き合っていく姿には心を動かされました。
  • ユカちゃん役には、実力派俳優の高橋文哉さん。
    この役は本当に難しい役だと思いました。漫画ならば成立するかもしれないけれど…実写では?と思いましたが、8キロの減量と脱毛をして挑んだと言うその姿はとても存在感あり、繊細。
  • ⼤葉真由先生役江口のりこさん。素晴らしかったです。そうそう!こういう先生居た!!と感じました。飄々としているけれど本質を突いてくる先生。そして優しい。

この他にも、美術仲間たちやそれを取り巻く人々を演じる俳優陣が、とてもリアルな群像を作り上げています。

実写はひどい?か?「完コピしない、そこが一番のリスペクト」とは?

2024年8に全国の劇場で公開された本作の実写映画、原作に忠実な映像化を求める声が多い一方で、実写版『ブルーピリオド』はあえて原作の再現度よりも、テーマの深掘りに焦点を当てたアプローチが特徴です。

いくつかのインタビューを拝見した中で主演の眞栄田郷敦さんは
「原作のキャラクターを完コピしない、そこが一番のリスペクト。
それぞれのキャラクターを一人の人間としてちゃんと描くという点を現場のみんなで大事にしました。」と語られています。

原作の山口さんも高橋文哉さんが演じたユカちゃん像に、とても感動されたようです。
「何か気難しい子」という原作のイメージ以上に実際にそのキャラクターを演じ切った空気感が映画の中でも魅力的でした。

一方で、原作漫画のファンの方の中には、原作のキャラクター描写の秀逸さが映画では追い切れていないというニュアンスの感想もあり、そういった「実写はひどい」と言う声が上がるというのは、原作の深掘りが本当に秀逸であるという事の表れだと感じます。

実際に美術大学用予備校に通い美大受験をした経験からすると、木炭デッサンの小物のディテールへのこだわり、講評の様子、それぞれの生徒のスタンスなどなどかなり現実に近いでした。

実際に「実写はひどい」かどうかは、原作、実写両方に触れ、観客自身が感じ取るもの。
絵の感想が人によって違うように、映画の感想も人によって違うでしょう。

漫画本のブルーピリオド最新話どうなってる?

 まだ原作を読んでおらずこれから映画を観る方にはネタバレになってしまわないように、少しオブラートに包んで書くと、

原作は現在も連載中。

最新話では、八虎が「美術を仕事にする」ことの難しさや、新たな挑戦に直面する姿が描かれています。映画を見て興味を持った方は、ぜひ原作漫画にも触れてみてください!

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映画『ブルーピリオド』実写はひどい?か?あなたも配信で確かめて!

映画版『ブルーピリオド』は、原作やアニメのファンでも十分に楽しめる作品です。

美術の世界に飛び込む主人公の葛藤や成長を、映像美と共に楽しむことができます。

現在、Amazonプライムビデオなどの配信プラットフォームで視聴可能。
「美術の魅力を再発見したい」という方に、ぜひオススメしたい一作です!

この機会に『ブルーピリオド』の世界を堪能してみませんか?

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ブルーピリオド

ブルーピリオド

ここまで長々と書いてしまいましたが、冒頭斜に構えて見ていた自分は途中からぐいぐいと引き込まれ、最後には自分自身の人生について考えていました。

そんな熱のこもった作品でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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