ずっと気になっていた映画がある。それが「さすらいのボンボンキャンディ」(サトウトシキ監督作)。私、お恥ずかしながら最初ずっとタイトルが「さすらいのボンキュッボン」だと勘違いしておりました。。。すみません。
なので、勝手に昔好きだった憧れの女性(の体型)を想い出してまた会いに行くみたいな甘ずっぱい青春映画を想像しておりましたが…そうではなく、大人の映画でした。
ショッキングピンクのポスターが可愛らしくて、そして印象的な女性の横顔。観ました!
鑑賞後、いや、観ている最中から色々と感じる事があり、もしこの作品を観たいけれど一体どんな映画なんだ?と気になっている方にできるだけネタバレなしで
今回は感想を書いてみたいと思います。(あくまでも一個人の感想です。)
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主人公仁絵を演じる影山祐子さんの可愛らしくクールな存在感。
この映画の大枠のストーリーは、主人公の仁絵が夫が海外に長期出張中、毎日あてもなく街を彷徨ってはお酒を飲んで過ごしている中、ある日出会った電鉄会社の車掌のマサルに声をかけられて2人は付き合うようになる。
映画を見始めて思った。(これは本作を観て強く思ったというよりも、今までに沢山の作品を鑑賞した際に感じていた事を思い出した)それは、多くの作品の作り手が男性である事の多い映画業界の中で、出てくる女性像は「男性が出会いたい女性像」である事が多い。それが今回の仁絵もそうなのかもしれない…と感じた。(これは是非鑑賞した女性の方々に聞いてみたいのですが、どう感じました?)
こんな女性が本当に居るのだろうか…。ただ、、、ひとまずそれは横に置こう。この映画で切り取られている影山祐子さんは女性から観ても可愛い方だなぁと思うカットがいくつもありました。そして、一時期、色々嫌になって毎晩缶チューハイ飲んでた日々を思い出しました。
仁絵を演じた影山祐子さんは、以前ご出演されていた「ラストラブレター」(森田博之監督作)という作品を拝見した事があり、その作品も今回もとてもリアリティがあり、そして現代的でした。
影山祐子さんの可愛らしくクールな存在感。それ故に、劇中の仁絵の行動に何というか悲しい気分になったりもした。世の女性はもっと中身があるのではないだろうか…と、少なからず私は思った。
でも、それは観る世代や人によって感想は全く違うと思うので、あくまでも個人的見解である事を理解して頂けたら嬉しい。ただ、一方で、世の中の男性は女性にこういう側面を求めているのだろうか?と複雑な想いも感じた。そして、こんなにもすぐマサルを好きになるだろうか…というのも正直な感想だった。
原作者は映画「大鹿村騒動記」原案の延江浩さん
この作品、映画「大鹿村騒動記」の原案の延江浩(延江ローレン)さんの短編集「7カラーズ」の中の一話をもとに描かれたストーリーとのこと。
7カラーズ
マサル役は映画「大鹿村騒動記」の主演をされた原田芳雄さんの息子さんの原田喧太さんが演じられています。確か、松田優作さんの追悼ドキュメンタリー映像の中で拝見した事のあった。
大鹿村騒動記
この2人が、一体どこに行く着くのか、そして私が一番興味深く観ていたのが、監督は一体この主人公をどこに着地させるのかという点だった。
これは観るそれぞれの人が感じる事なので、ここには結論は書けないのだけれど…
今書きながら思い出したのは、男性監督の作品で、さすらう主人公女性の濡れ場があり、そして、最終的に心の奥に刺さったのは、昔観た「ヴァイブレータ」(廣木隆一監督)が強烈だったなぁと思い出したりする。しかし、そちらは原作が女性(第120回芥川賞候補になった赤坂真理さんの小説を荒井晴彦さんが脚本にしている)なので、その核となる部分が違うのだろう…(※ちなみに、映画「大鹿村騒動記」も阪本順治監督と共に荒井晴彦さんが脚本を担当されている。)
最後に、この作品、とにかくポスタービジュアルが素敵!それで観てみたいと思いました。実際に映画を拝見した際に、あ!このシーンの切り抜きなんだ!!と驚くほど絶妙なカットを切り抜いていて、それに鑑賞後驚いて帰りました。ポスタービジュアルかっこいい!
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さすらいのボンボンキャンディ
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